ストレスに弱い理由は「睡眠不足」かも?脳で起きている負のループと断ち切り方

現代人にとって、ストレスと睡眠は切っても切り離せない関係にあります。
実は「ストレスを感じているから眠れない」だけでなく、
「睡眠不足だからストレスに弱くなる」
という双方向の悪循環が存在するのをご存知でしょうか。
ストレスが睡眠を奪うメカニズム
心身がストレスを受けると、
副腎から「コルチゾール」というストレスホルモンが急激に分泌されます。
研究でも、不安を引き起こす物質に対してコルチゾールの分泌反応が強い人ほど、
睡眠の質が悪化しやすいことが分かっています。(参考:国立精神・神経医療研究センターの研究)
つまり、ストレスを抱えていると、
脳が興奮状態になり、心身を休めるのに十分な睡眠がとれなくなってしまうのです。
睡眠不足が「ストレスに弱い脳」を作る
さらに恐ろしいのは、睡眠不足そのものが脳の構造や働きに悪影響を与え、
ストレスへの耐性を下げてしまうことです。
人間の脳には、恐怖や不安、怒りなどのネガティブな感情を生み出す
「扁桃体(へんとうたい)」という情動の中枢があります。
ストレスがかかると扁桃体が反応し、
動悸や血圧上昇、筋肉のこわばりなどを引き起こします。

通常、この扁桃体の暴走を抑える「ブレーキ役」として働いているのが、
記憶を司る「海馬」や、理性を司る「前頭前野」です。
しかし、睡眠不足の状態が続くと、
理性のブレーキが効かなくなり、扁桃体が過剰に反応しやすくなります。
さらに、高濃度のストレスホルモンに長期間さらされることで、
物理的に「海馬が萎縮(小さくなる)」してしまう可能性も指摘されています。

ブレーキ機能が壊れてしまうため、
以前なら何ともなかった些細な出来事すら、
強いストレスとして感じてしまうようになるのです。
悪循環を断ち切るカギは「睡眠」
ストレス過多→睡眠悪化→脳のブレーキが壊れる→さらにストレスに弱くなる。
この恐ろしい負のループの中で、
職場環境や人間関係といった「ストレスの原因そのもの」をすぐに取り除くのは、
現実的に難しいことが多いでしょう。
だからこそ、この悪循環を断ち切るには
「睡眠の質を上げる」というアプローチが一番手っ取り早く、かつ効果的 なのです。
近年の研究では、
睡眠中には脳内に溜まった老廃物が物理的に洗い流されることも分かっています。
まずは今夜、いつもより30分早くベッドに入ることから、
脳のブレーキのメンテナンスを始めてみませんか?

