ヘテロクリニック

暑熱順化 

暑熱順化(しょねつじゅんか)」という言葉を聞いたことがありますか?

暑熱順化とは体が暑さに慣れることです。

 

夏を乗り切るためには、暑さが本格的になる前に、

体を暑さに慣れさせて、気温の上昇に耐えられる体を作っておくことが重要です。

 

このことに関しては、なんとなく感覚的に納得できる方も多いと思います。

 

では、なぜ暑さに慣れさせる必要があるのか?

 

このことをお伝えする前に質問です。

皆さまの「平熱」は何度ですか?

ほとんどの方が35.5℃~37℃でおさまっていると思います。

 

私たちは食事から栄養と、呼吸によって取り込んだ酸素を使って、

体づくりに必要な生体物質と身体に必要なエネルギーを生み出しています。

 

こうした体の中で物質を変化させる化学反応のことを「代謝」と呼びます。

代謝には、酵素と呼ばれるたんぱく質が関係しています。

実は、酵素が効率よく働く温度の範囲はあまり広くありません。

つまり、温度が高すぎても低すぎても効率よく代謝を行うことができないのです。

このため、私たちの体は酵素が働きやすい一定の温度を維持できるようになっています。

これを「ホメオスターシス」といいます。

 

私たちの身体は、外部の環境や内部の変化に対して、

常に生命を維持するために必要な機能を一定に保とうとするしくみがあります。

これが「ホメオスターシス(恒常性維持)」です。

 

話は戻りますが、私たちが生きていくうえで

「体温を一定の範囲内に維持する」ということは重要です。

では、どのように体温を維持しているのでしょうか?

 

先ほど出てきた「代謝」の過程で熱が産生されます。

何もしていなくても必要となる基礎代謝以外に、

身体を動かすと「代謝」が活発になり、その分多く熱が産生されます。

 

いっぽう、発生した熱は周囲の環境に逃げていく(熱放散)ため、

体温が上がることなく、維持されます。

 

運動したときや暑いときに汗をかくのは、

これによって水分の蒸発とともに熱を放散させ、

体温を下げるという働きがあります。

 

他にも、運動したときに心拍数が上がり、血管も拡張しますが、これも体の表面から熱を逃がす助けになっています。
気温が上がったときも体温が上昇しますが、汗をかいて体温を下げようとします。
しかし、日本の夏は、高温多湿です。
外気温が高く、湿度も高いと、汗が蒸発せず体温調節ができない状態になりやすく、熱が体内にたまります。
ただ、暑熱順化がすすむと、発汗量や皮膚血流量が増加し、発汗による気化熱や体の表面から熱を逃がす熱放散がしやすくなるといわれています。
暑熱順化により、体温がそれほど上がらなくても汗をかきやすくなるのだそうです。
それ以外にも暑熱順化により、汗に含まれるナトリウムイオン濃度が低下するということもわかっています。
暑熱順化は、約2週間でできるといわれています。
ウォーキングやサイクリングだったら30分ほど
ジョギングだったら15分くらいを目安に
「ちょっときついかな」と感じるくらいでやるのがポイントです。
お風呂にゆっくり浸かって汗をかくというのもお勧めです。
取り入れやすいものでやってみましょう。
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