ヘテロクリニック

🧠 “思考の渋滞”をゆるめる、朝3分の脳整理習慣 

目が覚めた瞬間から、頭の中がざわざわしている──
そんな朝、ありませんか?

  • 「あのメール、返してなかった…」

  • 「今日、会議あったっけ?」

  • 「夕方には買い物にも行かないと…」

やること、気になることが頭の中でぶつかり合って、
脳の中が“朝の通勤ラッシュ”状態

それはまさに、“思考の渋滞”が起きているサインです。

🚧 思考の渋滞=脳の“前頭葉疲労”のはじまり

私たちの脳(特に前頭前野)は、

「考える・選ぶ・判断する」ことに毎日フル稼働しています。


特に朝は、

 前日の情報や感情がまだ“未処理のまま”残っていて、

 そこに新たな予定がのしかかっています。

その結果、脳の処理回路が“渋滞”を起こすのです。

この状態では、前頭葉の「実行機能」がうまく働かず、
・集中できない
・優先順位がつけられない
・何から手をつけていいかわからない
といった不調として表れます。

🧪参考:前頭葉の過負荷とワーキングメモリの関係(Mizuno et al., Brain Research, 2014)

🌿 “朝3分”でできる、脳のための整理術3選

そんな“脳の渋滞”を解消するカギは、
「完璧な朝習慣」ではなく、“脳にとって余白をつくること”

忙しい朝でも無理なくできる、3分間の脳整理術をご紹介します。

📝 ① 気がかりを「1行だけ書き出す」

「考えなきゃ…」と思っていることを、紙に1行だけメモしてみてください。

  • 今日気になっていること

  • 忘れたくない用事

  • 今朝感じたこと など

たったそれだけで、

脳のワーキングメモリ(作業記憶)から情報が外に出され、
“処理中”から“保留中”に変わるため、脳がラクになります。

🎯 ② 「今日いちばん大事なこと」を1つ決める〜脳の“優先順位スイッチ”を入れる〜

「今日は何をしよう?」

と何度も迷っていると、
それだけで脳のエネルギーが消耗していきます。

というのも、

脳はマルチタスクが苦手!

複数のやることを並列で考えていると、

脳はその都度「切り替えコスト」を払い続けることになります。

すると、

注意力・記憶力・意欲が細かく削られていき、

結果的に“全部中途半端”に

実際、マルチタスク状態では、

脳内の切り替えコストが発生し、

生産性が最大40%低下するという報告も(Rubinstein et al., 2001)

1日のはじめに、

「今日のいちばん」をあえて明確に決めると、
脳の「実行系ネットワーク(CEN)」がスムーズに働き始めます。

  • 優先順位が明確になる

  • 判断のブレが減る

  • 「終わった」という満足感が得られやすくなる
    → 結果的に、脳のエネルギーを効率的に使えるのです。

✍️ やり方の例(朝3分でOK)

  • 紙やノートに、今日気になっていること・予定・やりたいことをざっと書き出す

  • その中から、「これができたらOK」と思えるものを1つだけ○で囲む

  • 残りは“やれたらラッキー”くらいの感覚にゆるめる

   たとえば…
    「プレゼン資料の構成を仕上げる」
    「帰宅後15分だけストレッチをする」
    「上司にメール返信する」など

🌸 心のメリットも大きい

  • 「今日は何すればいい?」と迷わなくなる

  • 自分で選んだという実感が、やる気ホルモン(ドーパミン)を後押し

  • タスクが1つでも達成できれば、「できた自分」を認めやすくなる

「あれもこれもやらなきゃ…」のプレッシャーから、
「これだけはできた」という安心へと意識が切り替わります。

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