徘徊

認知症の周辺症状の1つ徘徊は、今や社会問題ともいえます。

警視庁の発表によると1年間で約1万7千の人が徘徊による行方不明者として保護されたそうです。

この数は、年々増加傾向にあります。

徘徊はなかなか止めることが難しく、

また徘徊中にケガや交通事故に遭遇したり、事件に巻き込まれるリスクもあります。

 

行方不明から5日経過すると生存率が0%というデータも

行方不明になってしまった場合、いかにして早期に発見するかが重要になります。

行方不明の時間が9時間を過ぎると発見率が大幅に減少するといわれています。

実際、行方不明になった方の99.3%の人は1週間以内に保護されるなどして所在が明らかになることがわかっています。

一方で、行方不明から5日間経過してしまうと生存率は0%となってしまうというデータもあります。

参考)https://mainichi.jp/univ/articles/20160530/org/00m/100/020000c

 

徘徊の原因

徘徊は記憶障害に見当識障害や不安・ストレスなどが絡み合って起こってくると考えられています。

 

たとえば、

  • トイレに行こうとしたものの、トイレの場所がわからなくなり、うろうろする​

  • メガネ置いた場所がわからなくなり、探し回る​

  • 財布を探し始めたものの、目的そのものを忘れてしまい、ひたすら歩き回る​

  • 引っ越し後の新しい家や環境になじめず、前の家に戻ろうとする​

  • 家の人に叱られたことが恐怖の記憶として残り、その場所から逃れようとする​

  • 家族が留守にしたときに独りぼっちであることに不安を覚え、うろつく​

  • デパートなど慣れない場所や人ごみにストレスを感じ、落ち着く場所に移動しようとする​

など徘徊をするにも何らかの理由があることがあります。

徘徊する人への対応

  • 怒らない

振り回される介護者がご本人についつい怒りたくなる気持ちはわかりますが、

ご本人に怒ることでよけいに徘徊が悪化してしまう可能性があります。

というのも、記憶障害があるため、など怒られたのか何がいけなかったのかなどはすぐに忘れてしまいます。

しかし、認知症の方というのは感情の記憶は比較的保たれているので、

怒られたことによって感じた恐怖や嫌な気持ちは残っている可能性があります。

そのため、「ここにいると嫌な思いをする」「ここは自分が気持ち良く過ごせる場所ではない」​と感じるようになり、安らげる場所を求めてさらに徘徊を続ける​ということになりかねないのです。

 

  • 理由を聞いてあげる

明確な答えが返ってくるとは限りませんが、会話の中にヒントとなる言葉が隠されていることも​あります。

たとえば、「自分の家へ帰る」ということを言ったのであれば、今住んでいる環境への不安やストレスが隠れている​可能性があります。

また、「家に泥棒がいる」といった現実にはない出来事を言ったのであれば、妄想の症状が出ている​ということがわかります。

たとえ、明確な理由がわからなくても、気持ちに共感して寄り添ってあげるだけでも

ご本人の不安が軽くなって、徘徊の症状が落ち着いてくる可能性もあります。

  • 他のことに気をそらす

「家に帰る」と言って外に出ようとしたとき、「帰る前にトイレに行っておきましょうか」と声をかけてトイレに誘導したり、

お茶を用意して「せっかくですからお茶を一杯どうぞ」と誘ったりというのも有効かもしれません。

徘徊への具体的な予防策と解決策

★日中に適度な運動をする​
脳に良い刺激を与え、程よい疲れで夜によく眠れるようになり、深夜の徘徊予防になる​
ラジオ体操、高齢者向けの軽いストレッチなど​
運動を兼ねた役割を持たせるのも効果的:草むしり、庭木の手入れ、日曜大工洗濯物の取り込みなど​
⇒「自分が必要とされている」という認識につながり、居場所のない不安が減る​

★そのまま歩かせてあげる​
本人がやりたいように行動することで気持ちも落ち着くことも​

★デイサービスなどを利用する​
レクリエーションを通して体を動かしたり、施設の周りを職員と一緒に散歩したりすれば、自宅では落ち着いて過ごせるようになる場合もある​

 

★GPS端末を活用する​
取り付け場所:いつも履く靴、お気に入りのカバン​
自転車のハンドルやフレーム、お守り袋、手押し車や電動カートのカゴ椅子に付ける​
上着(衣服)にしのばせる​

参考)認知症の方の安全を確保するセンサー、アラートシステム

★玄関から出ていけないように工夫する​
玄関ドアの鍵を新しいものに取り替え、鍵を隠す​
被介護者の手の届かない位置に新しく鍵を設置する​
自力で開けられないように、ドアの前に大きな荷物を置いておく​
ドアが開いたことがわかるように、ベルやセンサーを設置する​

★服や持ち物に名札をつけておく​
よく着る服や持ち物、靴の内側などに、名前と連絡先を記載する​

★近所の人や交番に連絡しておく
住んでいる地域の民生委員や自治会の役員、近所の方に見かけたら連絡をくれるように頼む​

交番には、徘徊の事実と身長や髪形などの身体的特徴を伝え、必要な情報を共有しておく​

★日中に適度な運動をする​
脳に良い刺激を与え、程よい疲れで夜によく眠れるようになり、深夜の徘徊予防になる​
ラジオ体操、高齢者向けの軽いストレッチなど​
運動を兼ねた役割を持たせるのも効果的:草むしり、庭木の手入れ、日曜大工洗濯物の取り込みなど​
⇒「自分が必要とされている」という認識につながり、居場所のない不安が減る​

★そのまま歩かせてあげる​
本人がやりたいように行動することで気持ちも落ち着くことも​

★デイサービスなどを利用する​
レクリエーションを通して体を動かしたり、施設の周りを職員と一緒に散歩したりすれば、自宅では落ち着いて過ごせるようになる場合もある​

★GPS端末を活用する​
取り付け場所:いつも履く靴、お気に入りのカバン​
自転車のハンドルやフレーム、お守り袋、手押し車や電動カートのカゴ椅子に付ける​
上着(衣服)にしのばせる​

参考)認知症の方の安全を確保するセンサー、アラートシステム

★玄関から出ていけないように工夫する​
玄関ドアの鍵を新しいものに取り替え、鍵を隠す​
被介護者の手の届かない位置に新しく鍵を設置する​
自力で開けられないように、ドアの前に大きな荷物を置いておく​
ドアが開いたことがわかるように、ベルやセンサーを設置する​

★服や持ち物に名札をつけておく​
よく着る服や持ち物、靴の内側などに、名前と連絡先を記載する​

★近所の人や交番に連絡しておく
住んでいる地域の民生委員や自治会の役員、近所の方に見かけたら連絡をくれるように頼む​
交番には、徘徊の事実と身長や髪形などの身体的特徴を伝え、必要な情報を共有しておく​

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