認知症の症状
認知症の症状
周辺症状
周辺症状というのは、残っている神経機能が外界と反応として示す症状です。
まずは、認知症の周辺症状の定義についてみていきましょう。
周辺症状: BPSD (Behavioral and psychological symptoms of dementia)
「認知症患者にしばしば生じる、知覚認識または思考内容または気分または行動の障害による症状」
と国際老年精神医学会が1999年に主催したアップデート合意会議で定義されています。
知覚の異常な認識:幻覚など
思考内容の障害(異常な情報のとらえ方):妄想など
気分障害:うつなど
行動の障害:徘徊など
のことを言います。
心理症状には、
- 不安・抑うつ
- 幻覚・錯覚
- 帰宅願望
- 妄想
- 睡眠障害(昼夜逆転)
家族や介護職員、看護師など認知症の方をケアする側からすると
こういった周辺症状(BPSD) で困ることが多く、
介護負担が大きくなる要因となっています。
そのため、在宅で介護することが難しくなってり、
抗精神病薬など症状を抑えるためのお薬を使わざるを得ない状況になります。
身体的治療が優先される病院では、身体拘束をせざるをないことも少なくありません。
中核症状が神経細胞の障害で起こるのに対して、
周辺症状というのは、神経細胞の障害以外の要因も大きく絡んできます。
例えば、その日の体調や使うお薬、その人とのかかわり方、周辺の環境などの要因が複雑に絡んでくるわけです。