「座りっぱなし」は今日で卒業!50代から始める、血管と脳を若返らせる歩き方 

PC作業やスマートフォンの操作など、気がつくと長い時間座りっぱなしになっていませんか?
リモートワークの普及なども重なり、現代人は1日の大半を座って過ごしがちです。
「ずっと同じ姿勢だから肩や腰が痛い……」
そんなふうに感じている方も多いと思いますが、実は長時間座りっぱなしでいることは、腰痛の原因になるだけでなく、身体全体に想像以上の負担をかけていることがわかっています。
今回は、最新の知見を踏まえた「座りすぎのリスク」と、50代から無理なく始められる「リセット術」についてお伝えします。
死亡リスクが27%上昇?「座りっぱなし」の深刻なダメージ
長時間座り続けることは、下肢の筋肉に問題をきたすだけでなく、心臓への負担を増やしたり、膵臓を刺激してインスリンを過剰に作り出したりと、さまざまな身体のトラブルを引き起こすことが報告されています。大腸がんや脳梗塞のリスクを増やすという研究結果もあるほどです。
中でも衝撃的なのが、「座りっぱなしの生活をしている女性は、早死にのリスクが高まる」という報告です。
米国コーネル大学のRebecca Seguin博士の研究チームは、
閉経後の50~79歳のアメリカ人女性92,234人を対象に、12年という長い年月をかけて調査を行いました。
対象者を1日の座っている時間(①4時間以下、②4~8時間、③8~11時間、④11時間以上)で4つのグループに分けたところ、恐ろしい事実が判明したのです。
デスクワークやテレビを見るなどして「1日11時間以上、座ってばかりの生活」を送っていたグループは、最も体を動かしていたグループと比べて、早死にをするリスクが明らかに高くなっていました。
なかでも、循環器系疾患で13%、狭心症や心筋梗塞などの冠動脈性心疾患で27%、がんで死亡するリスクが21%も高くなっていることがわかりました。
50代女性は要注意!「失われた筋肉」は取り戻しにくい
残念なことに、女性は35歳頃から筋肉の量が減り始め、閉経を迎えるとそれにさらに拍車がかかるとされています。
放っておくと、体力はどんどん落ちていってしまいます。
主任研究者のRebecca Seguin博士は、次のように警鐘を鳴らしています。
「世の中が便利になり、物事を効率よく運ぶための技術が発達してきました。代わりに、活動量は減り、何かをするための能力も失われてきています。女性たちはもっと活動的でいるための方法を見つける必要があります。中年になる前に始めましょう。小さな変化が大きな違いを生みます。1度失われた筋肉はなかなか取り戻せないのです。」
この言葉の通り、50代からの健康づくりは「手遅れになる前に、今の筋肉と体力を維持すること」が何より肝心です。
ハードな運動は不要!まずは「歩く時間」を増やそう
「失われた筋肉は取り戻せない」と聞くと焦ってしまうかもしれませんが、明日からいきなりジムに通ったり、ハードな筋トレを始めたりする必要はありませんのでご安心ください。
まずは、日常の「座っている時間」を分断し、「歩く時間」を少しだけ増やすことから始めてみませんか?
・1時間に1回は立ち上がって背伸びをする
・少し遠くのコンビニまで歩いてみる
・エスカレーターではなく階段を使ってみる
このような「小さな変化」で十分です。
実は、いつもの生活に「少し歩数を足すだけ」で、50代の血管や脳には驚くべき若返り効果があることがわかっています。
血管と脳を若返らせる!目的別・おすすめのウォーキング習慣
「今日から少し歩いてみようかな」と思った方へ向けて、目的に合わせたおすすめの歩き方を過去の記事からご紹介します。
ご自身の今の悩みにぴったりの記事をチェックしてみてくださいね。
▼ まずはここから!手軽に始めたい方へ
まずはプラス1,000歩”から! 50代の脳と血管を若返らせる「生きがいウォーク」の科学
▼ 最近、物忘れが気になり始めた方へ
なぜ歩くだけで記憶力が戻る? 50代から脳細胞を育てる「BDNF」の科学
▼ より効果的な歩き方のコツを知りたい方へ
「散歩」と「ウォーキング」はどう違う? 50代から実践したい、心と脳を整える2つの歩き方
まとめ
座りっぱなしの生活は、私たちの寿命や日々のパフォーマンスを密かに削っています。
世の中はどんどん便利になりますが、だからこそ私たち自身が意識して「動く機会」を作っていかなければなりません。
さあ、まずはこの記事を読み終えたら、一度立ち上がって、部屋の中を少し歩いてみませんか?
その小さな一歩が、10年後の元気な血管と脳を作ってくれますよ!
【参考文献・引用元】
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Seguin, R., et al. (2014). “Sedentary Behavior and Mortality in Older Women.” American Journal of Preventive Medicine, 46(2), 122-135. (米国コーネル大学 Rebecca Seguin博士らによる、50~79歳の女性92,234人を対象とした12年間の追跡調査レポート)

